朝鮮国信使絵巻(ちょうせんこくしんしえまき)
対馬市
対馬には朝鮮通信使に関する絵巻が2種類伝えられており、それには対馬藩が通信使の行列を先導、警護をしている情景が描かれています。豊臣秀吉の朝鮮出兵後、対馬藩は断絶した日朝交流を再開させるために奔走し、1607年から1811年まで12回にわたる使節団を迎えました。本絵巻は、1つは17~18世紀、もう1つは19世紀に製作されたもので、2015年に「対馬宗家関係資料」の一つとして、国の重要文化財に指定されました。行列という緊張感あふれる空間に「草履のひもを結ぶ人」や「吠えている犬」などが描かれ、穏かな和やかな雰囲気を作り出しています。